はじめての法人の確定申告。オンラインの恩恵と初期設定の面倒くささと

法人を設立して1年が経ったので、はじめて確定申告をしました。

決算期が10月末なので、2か月以内の申告ということで、12月中が期限。

12月中旬まで手を着けていなかったのですが、なんとか期限までに申告も納税もできました。

目次

個人と法人では難易度が全然違う

でも、法人の申告はややこしいですね。

有料の申告サービス(freee申告)を使わないと、とても間に合いませんでしたし、正確な書類づくりは難しいと感じました。

「個人の確定申告は任せておけ」だったけど

個人の確定申告がどんな仕組みになっていて、書類のどことどこが連動してるのか。
自慢じゃないけど私はけっこう理解できています。

これまでに仕事で経験があったので。

駆け出し公務員の頃に、個人事業税(都道府県税)の課税を担当して、税務署にもよく出入りして確定申告書や添付される決算書も見慣れていました。

当時、法人の申告は別の人が担当していましたが、多少は理解していました。
企業の決算期が重なって申告が増えるときにはサポートでチェックに入っていて、それなりに書類は見ていたので。

でも、甘かったですね。

税務署に出す法人の書類は全然馴染みがなかったので、今回けっこう戸惑いました。
そもそも、何を出すべきで、何を出さなくていいのがよくわからずでした。

調べて書類をつくるのにかなり時間と手間がかかりそうでした。

有料の申告サービスで対応できた

法人のほうの経理は、「freee会計」というクラウド会計システムを使っています。
(個人事業では「マネーフォーワードクラウド確定申告」を使用)

こちらに「freee申告」という有料の税務申告サービスがあって、1人で難しそうなら使おうと思っていました。
税込で年27,280円(ベーシックプラン)。

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セルフサービスではあるものの、税理士さんに依頼するよりもかなり安価なので、こちらを使ってみました。

会計ソフトと連動して、スイスイと帳票をつくってくれました。

少し自分で入力する箇所や確認が必要な箇所もありましたが、ガイダンスに沿っていけば難なく終わります。

かかったのは正味3時間ぐらいでしょうか。これは値打ちがありました。

弊社はひとり社長だし現金をほぼ扱わないし減価償却資産もないというシンプルな帳簿でやっています。

それなのに税務署だけでなく府や市への書類や納付書も含めると、出力した書類は20枚を越えていました。

法人の申告では、税理士さんに依頼するところが9割という話を聞いたことがあります。

もし今回のような申告サービスがなければ、普通に税理士さんに依頼しているだろうなと思える煩雑さでした。

電子申告は最初が面倒くさい

せっかくオンラインで申告書がつくれたので、申告そのものもオンラインで行うことにしました。

電子申告は、「freee申告」のサービスも標準で対応しています。

ただし、初期設定が必要で、国税はe-Tax、地方税はeLTax(地方税ポータルシステム)に最初に登録して、アカウントを取得しておく必要があります。

マイナンバーカードは「神」

マイナンバーカードは健康保険証との一本化とかで色々な批判も受けていますが、ことオンラインでの活用についてはけっこう利便性があります。

実際、会社をつくるときも税の申告もマイナンバーカードのお陰でかなり助かっているので、個人的には「神」だと思っています。

会社設立の手続きがオンラインでできるし、わざわざ県庁所在地の法務局に出向いたり郵送したりする必要がありませんでした。
受付もスムースだったし、本当に助かりました。

税の申告も、マイナンバーカードで本人確認(認証)ができて電子申告が可能です。

特にeLTaxは最初が分かりにくく面倒くさい

地方税の電子申告には「eLTax(地方税ポータルシステム)」を使うのですが、これがけっこう手間です。

初期設定でブラウザに拡張機能をインストールしたり、「PCdesk」というアプリをインストールしたり。

起動させたら最初に対象の都道府県・市区町村と、税目を1つ1つ設定しないといけないし。

税目を追加する操作もわかりにくいし、税目もズラーッといっぱい並んでいて圧倒されるし。

平日でも夜中24時になったらシステムが停まるし。

とどめは、PCで申告する場合は、マイナンバーカードでの認証がiPhoeからはできず。

国税(e-Tax)のほうは、マイナポータルのアプリを経由してiPhoneでカードを読み取れます。

一方で地方税(eLTax)のほうは、PCからの申告でiPhoneによるマイナンバーカード認証が使えません。
Android端末はBluetoothを介して読み取れるらしいのですが。

仕方がないので、2,000円ほどするカードリーダーを買って、マイナンバーカードを読み込ませました。

カードリーダーは、日本のメーカーのものをAmazonで買いました。

Amazonには、隣国のどこのメーカーかわからない端末も半額ぐらいでいっぱい売っています。

でも、もし変な情報を抜かれたら嫌なので、そういうのは除外しました。

中には、「国産」という表現があるけど実際には海外メーカーの端末もあります。
思わずポチったのですが、後でなんか変だなと気付いて、キャンセルしました。
うっかり騙されるところでした。
確かにお隣の自国から見たら「国産」なんでしょうけど。注意が必要です。

ちなみに、eLTax(エルタックス)の”L”の文字は、地方公共団体(Local Government)から来ている”L”じゃないかと思っています。

電子申告、データ送信そのものは一瞬

ようやく初期設定を終えて、「freee申告」からデータを送信したら、一瞬で終わりました。

そういえば、公務員時代、窓口に税理士さんが申告と納税の書類を持って来られていたのを思い出しました。
当時は府以外にも、税務署と市役所の3箇所をハシゴして、税金もそれぞれに納付するという形でした。
税理士さん本人が来られる事務所もあれば、事務員さんたちが、時にはダルそうに(笑)来られることもありました。

今は京都府では府税と市税は地方税機構というところに一括で申告すれば済みます。
それに税理士さんもオンラインで代理申告できたりするので、ハシゴする風景はなくなっているのかもしれませんね。

というようなことを回想しながら、時代の変化に感慨深いものを覚えました。

電子申告からの納税は、オンラインで目茶苦茶スムース!

せっかくなので、納税もオンラインで済ましました。ネットバンクからペイジー払いしました。

現金や通帳を持って外出しなくてもいいですし、銀行の営業時間外でも納税できるので、本当に快適でした。

ちなみに、eLTax(地方税ポータルシステム)はここでも使い勝手が悪かったです。

システムで検索して支払う対象を特定する必要があるのですが、税目、申告の種類(予定、確定など)、会計期間の3つを完全に一致させないと検索に引っかからないという。
わざと手間をかけさせて二重の振込を防ぐためかもしれませんが。

完全に専門家に任さない理由

「こんな申告とか納税とかは専門家に任せて、自分はもっとリソースを本業に集中すべきじゃないの?」

一理あります。ごもっともです。私もそう思います。

でも、私はIT屋であり、ITの力でどれだけ世の中が便利でいいものになっていくのかを体験し、実感したいという純粋な興味があります。

セルフで会社をつくったり経理をしたり申告・納税をしたり。
起業や経営のハードルがどれだけ低くなっているのか、資金力ではなくITの力でどれだけレバレッジがかけられるのかということを試してみたいという思いがあります。

また、ひとり起業をされる方のサポートもしていますので、個人事業にまつわるあれこれや、法人設立にまつわるメリット・デメリットというようなことも、直接体験して引き出しを増やしたいという思いもあります。

実際に、こうやってブログのネタにして生の情報をお伝えすることもできています。

見方を変えれば、これもリソースを注ぐべき本業なのかもしれません。

というわけで、これからも気が向いたらこういう記事を書いてみたいと思います。

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